古い友人

今日は友人の墓参りへ行ってきました 今月末が彼女の命日であったからです
今は亡き彼女とは高校の同級生です 
高校を卒業してからはお互いに地元で就職をしたので 食事に行ったり遊びに行ったり一番近くにいた友人です
優柔不断な私とは違い はきはきとして男性気質で行動的で 
そうかといって女っ気がないわけではなく 化粧もファッションも大人っぽくて
社長秘書的な仕事をこなす 私には自慢の友人でした

彼女が亡くなった日の朝の事は18年経った今でも鮮明に覚えています 
朝の6時過ぎに 大阪にいる友人から電話がかかってきました
「テレビのニュースでNちゃんの名前が出てるけどホンマ!?」
急いでテレビをつけると 自動車同士の事故のニュースがながれていました
無残な車の映像とNちゃんの名前と年齢と死亡の文字
身体が凍りついた 嘘だ 怖い
すぐにNちゃんの家に電話をかけました
いつもはNちゃんのお母さんが出るのに その朝はお父さんが電話をとられて「N子は死にました」と言われました
そしてお母さんに代わられましたが 声にならない泣き声  
私は「なんで!なんで!・・・・」と言うだけでした

電話を切って 私は「Nちゃんが死んだ〜」と旦那さんに抱きついてわんわん泣いた
今思うと考えられないことだ・・・

ショックを受けている私を気遣ってっ義父と義母が母屋から来てくれました
その時私は妊娠七カ月で娘がお腹にいたのです
明らかに動揺している私に義母は「今日は仕事休ませてもらったら?」と言いましたがいつも通りに出勤しました
職場ではNちゃんの事故の話は知れ渡っていましたが みなさん私を気遣ってくれてあえてその話はされなかったようでした

実家の母から 妊娠中に葬儀に行くことは 忌みごと とされるということで 葬儀には参列しない方がいいと言われました
忌みごと という意味が 参列することに対するものなのか 妊婦に対するものなのかわかりませんでしたが
Nちゃんの顔も見ずに別れることはどうしても出来ず 仕事が終わってから 友人達とNちゃんの家へお悔やみに行きました
腹帯の中に鏡を外側に向けて入れて行くように教わり小さな鏡を入れていたと思います

Nちゃん宅に行くと既にNちゃんはお棺の中でした
でも顔どころか姿も見せてもらえませんでした
激しい事故の衝撃で2台の車は炎上したと聞いていましたが 
Nちゃんの身体は誰だか見わけがつかないほど損傷していてご両親ですらわからなかったそうです
なんてことだ!
遺影のNちゃんの顔をみながら本当に突然過ぎる別れに悲しい以上に怒りさえ感じました
なにやってるんだよ
何も言わんとどこいったん
冗談やないで!

Nちゃんは誰だかわからないような姿になっていましたが
本人であると確認できたわけはNちゃんがしていたネックレスでした
当時Nちゃんは婚約中で数ヵ月後に結婚式を控えていました
彼の家から帰る途中に事故に合い 彼から贈られたネックレスが決め手となりNちゃんは確認されたんです

今思えば 突然 映画にでもなりそうな演出をひっさげてNちゃんは亡くなったんです
お墓の前で 昔話をしたり 自分の家族の話をしたり いろいろと一人喋りをするんですが
毎年「私は結構歳とったよ〜 Nちゃんは若いままでええなあ」と言ってるように思います
今日も言ってきました(*^。^*)

五月は私にとってたくさんの特別な日がある月だな