地蔵盆

毎年8月23日は地蔵盆です
それぞれの地域により取り組み方は違うかと思いますが、うちの地域の中でも多種多様です
隣組ごとにお地蔵さんを祀るところや、部落でまとめてするところもあります

我が家では隣の組と合同でお地蔵さんを祀ります

ここへ嫁いできた頃は まだ我が子もいなかったので御参りするだけでしたが、上の子が3歳くらいになると親も同伴でよばれるようになります
前日より中学生がリーダーとなって 御地蔵さんの化粧をしたり夕飯の献立決めや食材を調達したりします 
御地蔵さんを飾る場所の設営や 夕飯作りには親も関わるのですが、
御地蔵さんの周りで過ごす1日は子どもたちが考えて、上の子が小さい子たちの世話をしながら遊んで過ごします
おやつのアイスクリームを買いに行ったり 他の御地蔵さんの御参りに行ったり
トランプしたり ヨーヨー釣りを企画したこともあったかな
夜になると花火や肝試しもします
うちの娘は 小さい頃は大きなお兄さんやお姉さんが怖かったりしましたが、毎年良く遊んでもらい、大きくなったら自分より小さい子の面倒をみて成長してきました
一番の楽しみが お供えのお菓子をもらえることです
中学3年生がリーダーシップをとり こどもたちを小さい順に並ばせます
それぞれに大きな袋(だいたいがゴミ袋)を手にもっていて その中にお菓子を順に入れてもらいます
もらえる方はもちろん嬉しいのですが 配り役が一番楽しいそうで 早く3年になって御菓子配りを仕切りたいとみな憧れているようでした(^O^)
毎年 そのゴミ袋にいっぱいになるくらいのお菓子をいただいて しばらくはおやつなしでいけますし
「ビールのつまみにちょうだい」とお願いしてもらうこともありました


その地蔵盆が今年は中止になりました
うちの組では中学生以下の子供がいないからです・・・
昨年は 我が家の息子を含めて 中学3年生ばかり3人での地蔵盆でした 今年はみな高校生になったということです

こんな田舎でも少子化問題が深刻化してきているのです
田舎だから尚更と言うべきでしょうか・・・

地蔵盆をしないなんて 40数年生きてきて初めてのことです
誰もが初めてのことで どうしたらいいのかわからず なかなか決まりませんでした
もともと うちの組には御地蔵さんはなくて毎年近くのお寺の御地蔵さんを借りてきて飾っていたので
子どももいないお地蔵さんもなしでは地蔵盆もなしにしようということになりました
大人事情としては お供え物をしなくていいし 当番になって仕事を休まずに済むので楽なことなんですがね・・・


子どもがいない 引き継ぐ者がいない 後継者がいない


昔では考えもしなかった事が 実際問題として考えなくてはならなくなった
嘘のような現実に昔人間の私たちは生きている
これからの子供たちはそれが普通のこととして育っていくわけだから
嘘でも不思議でも何でもないということか 


この組では子どもができるまで一旦中止ということになったけど
行事や伝統を伝えて行くにしても 相手がいないと伝えられない訳で・・・あたりまえか・・・
ホントに少子化というこを改めて深刻に感じる機会でした