英和辞書

高校生の我が子は体力がなく体調を崩しやすい
イベントで張り切った後は決まってくたびれを出す
部活で遅くなった日は、宿題が多いのにと文句ばかり言っている
遅くなったうえ体はしんどいし、寝たいのに宿題は山のようにあるし
時間がない時間がないと、自分だけ大変のように言う
誰も同じ24時間なんだで!

そんな我が子が、テスト週間に発熱で休んでしまい追試を受けることになった
テスト勉強も宿題も溜まってしまい訳わからくなったようだ
英語の和訳をしてほしいと言ってきた
ええええ!やだよう(めんどくさい・・・)

なんやかんやで、5,6文章を訳すことになった
ちょとやる気はないわけではない
こう見えて英語は好きだった(おもいっきり過去形だ)

今の子たちは電子辞書で英文を訳しているようで
使えないわけではないが、めちゃめちゃ時間がかかる
仕方がない! 学生の時に使っていた辞書を出してきた
中学、高校と使いこなしてきたその辞書は手あかで真っ黒だ
開けると赤のアンダーラインや書き込みだらけでちょっとした自慢の代物だ
カビ臭くて気分が悪くなりそうだけど
アルファベットを追ってページをめくる指先はしっくりとくる
電子辞書よりははかどった

でも、意訳するのにかなり手こずり
たかが5,6文が2時間も掛かってしまった

現役を退いて何十年だから・・・と自分を慰めながら
それでも少しの達成感で気持ちよかった
なによりすごいのは古い英和辞書だ!

何年経っても変わらずそこに居て
今もなをしっかりと役に立つ
物なんだから、変わらないのは当たり前か・・
でも、とても頼もしくて、誇らしくて
いい気分
勉強も悪くないな・・・なんて、片手間だから言えることかな
学生時代は勉強して、部活して、友達と遊んで
今思えばキラキラだ!
その時は嫌々過ごしていたことも懐かしく
そして今に繋がっている
この使いこなした辞書にそんなことを感じる